鍼灸院のブログ

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肘の痛み

昼休みに、自分の肘の治療をしました。

発症は5月5日。
信州に友人と遊びに行ったのですが、そのときの公園で遊んでいたときのこと。

バランスボールというゴムのでっかいボール。
あれで遊んでいたのですが、はしゃぎすぎました。
(子供さんがいたからでしょう)

本来ボールにのっかって遊ぶ&運動するのですが、両手でかかえ上げて投げっこして、帰ってきたボールに対してバレーボールのアンダーレシーブのように両手を組んで前にまっすぐ伸ばしてボールを返したため、ボールの重みで肘をひねりました。
アホですねー。
真似しないで下さいね。

それに対して、すぐ冷やせばよかったのですが、ほっておいて宿に帰ってからも友達に頼まれて、針治療や指圧などやっていて、その後お酒を飲んでいたら痛さが倍増したので(くれぐれも真似しないよう)、ようやく氷でアイシングをしました。
(ひねった時は、すぐアイシングがいいです、さらにきちんと固定すれば長引かなかったかも)

翌日になっても痛みが取れず、自宅に帰ってさらに冷やしてストレッチなどして、3日後くらいにようやく痛みが取れたのですが、違和感が少し残っていたのですね。

肘は気にならなくなったのですが、ある動きをした時、肘がつまったような感じと軽い痛みが残っていたのです。
肘を伸ばして腕を外側にひねりその状態で手首を小指の方向に返したときですね。
(肘関節完全伸展、前腕完全回外、手関節尺屈の位置です)。

ストレッチや瞬間脱力(自分でやるのは難しいのですが)では取れなかったので、円皮鍼を使うことにしました。
円皮鍼とは俗称"置き鍼”と言われる、シールで貼る鍼のようなものです。

専門の方は上記の記述でピンとくると思うのですが、私が傷めた筋肉は腕の側面にある腕橈骨筋という筋肉です。

筋の走行沿って圧痛点を探して、1箇所に貼る。
これで腕の痛みによる痛みが消失。

手首を返した痛みが残ったので、同じ筋で圧痛点を探しそこに貼る。
これでその痛みが軽減。

最後に肘を伸ばした時の痛みを肘の裏側のツボで取りました。
(天井というツボです)。

これでそのシールを数分もみもみ。
違和感が完全に消えました!

痛みのある所に刺激するというのは阿是穴(あぜけつ)治療といわれていて、熟練した鍼灸師さん程やらなかったりするのですが、れっきとした治療法でもある訳です。

今回の場合は単一筋肉の損傷で、腰などに痛みに比べると、他の部位に影響を与えていくことが少ないので功を奏したともいえます。

治療方法は極めてシンプル、しかも痛さも無し。
ポキポキしたりとか、過剰にもみもみしたりとか、鍼をいっぱい刺したりとか、全然必要ないんですね。治療法の選択は重要だと実感します。ただいっぱいやればいいという訳ではないんですよね(やり過ぎてしまうのは、割と誰でも最低一度はやってしまうことです…)。

いずれにせよ、観察・評価などで症状の原因を探る過程が一番重要という訳ですね。

円皮鍼の写真をのせます。
ちなみに円皮鍼(置き鍼)どころかシールの先に鍼さえなく、皮膚接触刺激のみというツールもあります。これについてはまた別の機会に記載しようと思います。