鍼灸院のブログ

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人間関係

病気になっていく原因に関して考えたことがあります。

現代病と言われる生活習慣病の原因は、
飲食の不摂生だったり、運動不足だったりと言われたりしますが、
じゃあなぜ飲食の不摂生とかが起こるのか。

突き詰めていくと、よく言われることですが、
大きな原因になっているのはストレスだと思われます。

そしてストレスの原因で大きなものとして、
人間関係というのがあげられると思います。

人から聞いた話しですが、
病院で看護師をしていた某看護師長さん。
勤続年数が長いので、もう少しで定年退職まで勤めあげられたにもかかわらず、
早期退職されたらしいです。
退職瞬間、今まで悩まされた頭痛や肩こりなどの症状から、
一気に開放されたそうです。

しばらく旅行などしていたらしいのですが、
もう一度職場復帰をしたそうです。
そうしたら、また症状が出てきたとか。。。

これは珍しい話しでなく、
友人や患者さんなどからよく聞く話しで、
話しを深くつきつめていくと、結局はストレスにたどり着くことが多いです。
自分自身も、少々長く勤めた所を退職したときの開放感はなんともいえず。。。
この開放感を味わうために転職をするなんて、笑い話も聞いたことがあります。

さて、私は自営をしながらも、
まだ非常勤という形で、仕事も並行してやってるのですが、
週に1回という感じでも長く同じ所にいると、
閉塞感みたいなものを感じたりします。

最近そこで話してるのを聞いた所では、
GW暇だった、仕事に来たかったよー、とか。

要するに、所属しているコミュニティが職場1つしかなかったりする訳です。
そうするとどういうことが起こるかというと、
話しをしているのを聞くと、会話の内容というのが、
とても内々にこもった内容だったりします。
外から来た人がいきなり入っていけない話しだったりする訳ですね。
職場内の限定された話しだったりとか。

私の場合は大きなくくりでいうと、治療業界に所属しているわけで、
そういった職場で仕事をしていれば、当然仕事の技術であるとか知識であるとか、
そういう話しが同業者間で出てもいいはずですが、
そういう話しが出ていることはなかなかありません。
ところが鍼灸業界でフリーでやってる人やこれからフリーを目指してる人と話していると、
当然仕事の技術や知識の話しになります。

同じ仕事をしていれば、当然出るはずのこういう話しが出ない所に、
閉塞感を感じていると気付きました。

この認識の差は、コミュニティが職場のみであるか、
それ以外の所を持っているかの差なのかな、と思いました。

たとえば趣味でダンスをやっているとしたら、
趣味というコミュニティで、いくらでも内々の話しは出来るわけです。
(家族であるとか友達の話しとか)
職場というコミュニティしか持たないために、
そこで仕事の話し、内々の話しなど全てを賄おうとしてしまう訳です。

そうすると、本来仕事をする場であるはずの職場が、
半プライベート化(あるいは全プライベート化)されてしまう訳で、
息苦しさを感じたりするのかな、と思います。
そして病気の原因となるストレスがたまっていくことになる訳です。

私も以前、正社員で働いていたときは、もちろんそういうことがあった訳で、
人間関係、男女関係など非常にぐちゃぐちゃだったりしました。
それが打開されたのは、当時なんとなく登録していた某巨大SNSサイトで、
ある一通のメッセージが届いたときです。

そのサイトでなんとなく「旅好きの会」みたいなコミュニティに所属していて、
そのコミュニティから、情報交換会を開くので来ませんか、
という内容のメッセージでした。

なんとなくドキドキしながら行ったのですが(まあ普通の飲み会ですが)、
その時の楽しさは今思い出しても衝撃的でした。
ふだん職場ではしないマイナーな旅行先の話しとか、
結局4〜5回は通いました。
本当にたまたまですが、カノジョまでできてしまいました(笑)。

それからは職場は仕事をする場で、一つのコミュニティと割り切り、
スポーツジムに通ったり、いろいろしていく中で、
たまたま鍼灸の世界にたどり着いたりしたわけです。

今から何年か前は、自分の世界は職場と学生時代の仲間の2つしかなかったのですが、
今は結構いろんな世界に所属していて、
少なくとも、飲み友達的なものに困ることはない感じです(笑)。

会社で働いていると、忙しいのでなかなかコミュニティを広げる機会もないと思いますが、
治療に来てくださった方に、こういう人間関係を広げる場を提供できたりするのも、
楽しいのかな、と思います。

というのは、最近知り合った治療院の方に誘われて、
初めて座禅をして来ました。
その方は、治療友達以外にも、来院している患者さんも誘って、
治療院で座禅の会を開いていけたら、と思っているようです。

不定愁訴で悩まれている方も、
短期的には治療院に通われるのも良いのですが、
職場以外のコミュニティの場を広げることで、
症状が改善されることがあるかもしれません。
人間関係は密である方が楽しかったりもしますが、
薄めていくことも時には必要なのかもしれません。