学歴
私はブログに書く内容がなんで固いことばかりなのだろうと、自問自答しましたが、
私はもともと大学で社会学を専攻していたのです。
社会学の定義は難しいのですが、
社会現象(人を集団と捉えて)を一側面から切り取り、分析するという感じですか。
私も分かりません(笑)。
授業が古典研究と難しい理論ばかりで面白くないので、
他の多数の学生と同様、授業には出なくなったからです。
ただ当時社会学者の宮台真司氏の本はよく読んでいました。
氏は、私の学生時代に起こったオウム事件やブルセラ女子高生など、
実際に社会で起こっていることを自分の視点で分析していたからです。
その周囲の本は読みながら、どちらかというとあちらこちらに出かけてました。
(当時携帯電話がなくて、いつ家に電話してもつながらないと、友達に言われてました)
話しはそれていくので止めますが、
今面白そうな人、古市憲寿氏というまだ20代の社会学専攻の大学院生です。
ピースボートという、世界を旅する船に乗ったときの状況を分析した本が、
売れたようです。私も近いうちに読みたいと思います。
という訳で、何かを分析する感じだと(というより自然に分析癖がついている)、
どうしても固い文章になるのだと思います。
さて表題の学歴なんですが。
今は子供の数が少なく、大学の数が多いので、
大学を選ばなければ、ほとんどの人が大学に入学できると聞いたことがあります。
今はインターネットで起業したりなどという話しがあって、
学歴など関係ないという話しもあるし、
私も必ずしも大学に行く意味は昔に比べると薄れている気がします。
なぜならば、大学に入って就職しても、
右肩上がりの成長する社会が背景になければ、待遇は平行線で、
同じ会社にい続ける意味がないからです。
そう考えると、高学歴→大企業→終身雇用という流れはなくなります。
なので、私の時代あたりからは資格志向が強くなりましたが、
本当に使える資格は少ないと思われます。
といっておきながらですが、
学歴はその人を見る上で重要な要素ではない、とは言えないと思います。
なぜならば、今の社会で高学歴になるためにはお金がかかるからです。
子供の頃から、塾通いだの進学だのでお金がかさむため、
比較的裕福な家庭の子が高学歴の場合が多いようなのです。
(これは以前塾でアルバイトをしていたとき、塾長から聞きました)
裕福な家庭の子というのは、
単に学歴だけでなく、習い事や趣味や個人用のパソコンを持つなど、
成長期にいろいろと自己投資をさせてもらえるのです。
いろいろなものに触れる機会が多いほど、考える幅も広がっていき、
選択の幅も増えていくと思います。
要するに、学歴の高さと言うのが、一つの尺度になる訳です。
もちろん資格取得などの際には、学歴(というより筆記試験の強さ)が高いほうが、
有利になると思われます。
なぜ学歴のことを考えたかというと、
先の若い古市氏という社会学者がネットのインタビューで、
シェアハウスのことを話していて、
「結局一時期流行ったシェアハウスもほとんどなくなっている。
残ってうまくいっているのは、ある程度の学歴の者が集まった集団である」
と書いていたからです。
私は仕事柄、介護関係の職種の人と仕事をする機会が比較的多くありました。
介護というのは、もともとは家庭の仕事と見られていたせいか、
社会的に低く見られることが多く、
今では介護職の資格が作られたりしてるものの、
正社員の待遇としてはかなり低い業界と言えると思います。
介護というのは、実はものすごく技術が必要だったり、
人間性が求められたりするのですが、
介護に関わる人の大部分がその認識が薄かったりします。
介護の仕事は、非常勤の仕事としては時給などは割りが良かったりするので、
若者や中年の女性が主たる担い手であったりします。
学歴など不問なので、高学歴の人があまりいなかったりします。
(結婚後の主婦の方などは例外です)。
あまり悪口はいいたくないのですが、
日本の介護の質は全体的に低いです。
介護には人を動かすための技術が必要です。
介護には人の身体を扱うための(病気も含め)知識が必要です。
そして1対1で行うために、大きな意味での人間性が必要とされます。
今の日本の介護ではこの3点が満たされているとは、言い切れません。
身体は無理やり動かすので、自分・相手共に身体を痛めます。
知識が十分でないので、大きな失敗をすることがあります(風呂で火傷とか)。
入れ替わりの多い、いつでも求人募集しているような業界なので、
不満があるとすぐ辞める人が多いようです。これでは人間性は磨かれにくいです。
要するにある程度の要素がいろいろと必要にもかかわらず、
時給が高く、”特別の技術などなくても雇用される”ために、
一定の層の人間が集中してしまう訳です。
と書いてきて、偏見もあるのですが、
やはり学歴との関係がありそうな感じがします。
介護の職種の雇用条件が良くなって、
学歴の高い人が業界に入ってきて、
システマティックに行う仕組みができたりして、
仕事のできる人がもっと良い条件で雇用されるようになれば、
業界が大きく変わるような気がします。
詳しくは知らないのですが、欧米では介護職種の地位はもっと高いようです。
そう考えていくと、
学歴社会は終わったといわれても、
まだ一つの大きな指標にはなっていると言えるのかもしれません。
あっ、東北の写真を整理して、報告もしなければですねー。。。