回転率

作業をして一眠りして、またこんな時間に。。。

今FBやブログを一通り見ていて、飲食業の回転率について書かれた記事がありました。

マクドナルドは僕はたまに利用するくらいなのですが、いつも思うのはセットメニューの高さ。ハンバーガーとポテトとドリンクで、ランチくらいの値段だったりします。
ハンバーガーはともかく、ポテトの値段は20円くらい、ドリンクにいたっては無料という話しもあります。
そのため、単品での注文となることが多いのですが、それを見てかハンバーガー、チーズバーガーなど値上げをしたようです。

しかしよく考えてみると、マクドナルドを利用しているお客さんは、大体長居しているような気がします。喫茶店代わり、勉強やパソコンをする人など。長居する人が多ければお客の回転率を上げるために、単価を上げなければならない。だとするとセットメニューの価格が高いのも頷ける、という話しです。
ただマクドナルドはお持ち帰りができますけどね！

これに比べると僕が昔よく行っていたラーメン屋などは男性客が多いので回転率がいい。男は一人で入るし、複数で入ってもさっさと食べてすぐ店を出ますからね。
ラーメン二郎というてんこ盛りラーメンの老舗があるのですが、そこのラーメンは1杯700円で座席は20くらいあって、15〜20分で大体食べ終わって、原材料や人件費や家賃などから粗利を計算したことがあったのですが、結構いい数字が出ました。

さてここで医療業界の話になるのですが。

よく病院は3時間待ち3分診療と言いますが、これも全くこの飲食業と同じパターンだと思います。
医療機関には、初診料・再診料という費用が毎回かかりますが、町のいわゆる診療所に比べると病院の料金はかなり低く設定されているのです（詳細知りたい方は”しろぼん”と検索して調べてくださいね）。
これは風邪などありふれた病気で病院に行く人が多くなってしまい、本当に病院が必要な人（どういう人かは難しいのですが、たとえば救急者で運ばれる人や難病の方としておきましょう）がはみだされないようにするためで、厚生労働省が保険点数によって操作しているようです。

要するに、病院は保険点数が低くしか取れないから一人当たりの診療時間を短くする。すると軽い病気の患者さんは長く観て欲しいから、町の診療所へ行くようにする、というように誘導したい訳です。それでも病院の3時間待ち3分診療が変わっていないのは、結局机上の論理だけではうまく行かないからだと思います。

少し話しがそれましたが、単価が安いから回転率を上げるというのが、よく分かる気がします。
医師や医療関係者は治療をするだけでなく、身体に関する特別な知識などを提供していると考えると、確かに単価が安すぎる気はします。
一般に相談に関する業務、法律関係や会計関係の一回の費用はもっと高額な訳で、高所得職業といわれる医師・弁護士・会計士（税理士）の中で、医師の単価は低いと思います。これは保険診療で国から定められた額しか請求できず、また自由診療との併用が認められていないからですね。

そう考えるとお医者さんも大変だな、と思います。医療訴訟で常に訴えられる危険とも背中合わせですからね。

飲食店はこの辺が明快だな、と思います。
立ち食いそばには立ち食いそばのコストパフォーマンスがあり、高層レストランには食事以外にも環境やサービスなどが価格に上乗せされていますからね。

その他によく聞くのは、接骨院に通っているけど、よくならないという話し。
あれも同じで、単価が極端に安いために回転率を上げなければならない、というだけの話です。
そもそも自己負担1回100〜200円で健康を増進させるというのも…という感じもします。
お金をかければ健康になるという訳ではないですが、健康はそんなに安い値段ではないと思います。

日本では情報・サービスという目に見えないもの、物でないものに対する価格の反映が見えにくい所があります。外国ではチップとかありますものね。
サービスがあって当たり前というような風潮ですね。外国に行くと日本とのサービスの差に驚くこともあると思います。
それもある意味合理的で、私はチップももらわず週に200ドルで店番をしているのだから、愛想良くする必要はない、聞かれたこと以外に答える必要はない、というのも分かる気がします。

話しがそれまくりましたが、回転率とコストという関係は非常に分かりやすいと思いました。

最後に、ニュースでは医療批判が多かったりしますが、（良いことをしてもニュースにならないので報道にはなりにくい）、この立場に立って少し優しい目で見ることも必要かな、と思います。
保険診療がなくなると大変らしいです。アメリカではちょっと身体が悪いくらいなら、薬局に行くか我慢するそうですし、病気でお金が払えなくて家を売ったりとかしてるようですからね。