鍼灸院のブログ

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セミナー

治療業界のみならず、巷にセミナー、講習会、研修など多くの勉強に携わるものがあります。

これらに参加するメリットを考えてみました。

・自分にとっての新しい分野の知識・技術習得が最短で行える

・会いたいと思っていた、有名な方に会って、直接話が聞ける

・会社の経費で落とせるので、なんか得した気分

・同じ業種の友達と参加して、なんかたのしい感じ

・なんか勉強して、お利口さんになった気がする

・なんとなく参加して、勉強して、気分がいい


上から2つ以外は、やや否定的な見解で見ている感じがします。
これには理由があります。

こういう勉強会を開く側の人は、どうしてこれらを開いたのかということを考えてみます。

・巷に自分の持っている特殊な知識・技能を広めたい、知らせたい
(または業界の知名度を上げたいなど)

・世間で起こっている事象に対して、注意を喚起したい

・自分の知名度を上げたい

・人前で話す、教えることが大好き

・お金をかせぎたい

・物を売りたい

さて、上2つを考えてみます。

世の中に対して、物事を広げる・知名度を上げるのであれば、金銭的に高額である必要性はありません。
むしろ安価で多くの人を集めた方がよいです。
技術伝達の場合は少数なので、価格は高くなるでしょう。
プレミアムをつける場合も高額になると思います。

下2つを考えると、勉強会自体が商売であるということになります。

なぜ、こういうことを考え始めたかというと、自分が自営業を始めたからです。

自営でやっている人間(会社経営含む)とサラリーマンの違いは。。。
毎月、固定した収入が必ずしも保障されないことです。
心理的に固定収が欲しくなるわけです。

そこで、手っ取り早いのは定期的に勉強会(ワークショップとか呼び方を変えたり)を開くことです。
人がいっぱい集まります。物品の販売もできます。

上の方のセミナーに参加するメリットに書いた、なんとなく勉強している人の欲望をこれらの勉強会が満たしてくれるのです。
娯楽と同義と見てもいいかもしれません。
でも本人たちは、遊んでいるのでなく、勉強しているのです。
これはある種のカタルシスかな、と思います。

私は治療業界に関して考えたのですが、おそらくどの業界でも同じだと思います。

こういうふうに考えるようになってから、以前よりはこの手のものに積極的に参加しなくなりました。

そもそも不特定多数を相手にする勉強会は、ある程度規則性を持たせたり、ロジカルにしなければならないので、すでにその業界にそこそこつかってる人間には、あまり興味深いものではないのです。

興味深いものは、分かりやすい所ではなく、抽象的な分かりにくい所にあります。
たとえばサッカー教室とかを例にすると、球の蹴り方や戦術などを指導したりすると思います。
でもプロが本当に求めているのは、実践でこういう場面になったら、どういうひらめきをすればいいか、など応用的な部分であったりします。

なので、自分がまったく知らない分野について、本を読むより人に話を聞いたほうがいいと思う場合、人知れず隠れた技術・知識を持っている人に会うときなどに、そういう勉強会に参加することにしてます。ですので、結構マイナーな所を攻めてます。

最後に、同業の方に批判されることを承知で書くのですが。。。

鍼灸の良さを世の中に伝えたい、これは私も大賛成。
だったら。。。

同業を相手ではなく、一般人を相手のセミナーを開いてください。

同業相手にいろいろやるのは気持ちいいですが。。。
我々が対象にするのは、一般の方です。

内に目を向けず、外に目を向けましょう!

自分でも意識していることです。