鍼灸院のブログ

旧ブログで現在更新は停止してます

保険診療あれやこれや

厚生労働省の資料から
http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokanyosan/dl/index-03.pdf


平成26年度
95兆円の税金からの収入に対し、
社会保障費は30兆円とのこと。


社会保証費用とは。
医療、介護、年金、福祉(障害やその他)にかかる費用。


生活困難者で生活保護者の問題が取り上げてられているけど、割合としては低いと思う。
障害者も同様。


やっぱり医療・介護費用が一番多い割合を占めていると思います。

なんでこうなるかという理由は現場にいれば、すごく簡単なんですよね。


まず医療。

高血圧です→血圧下げる薬処方(定期的に一生通って下さい)

血糖値が高いです→血糖値を下げる薬処方(定期的に一生通って下さい)

コレステロールが高いです→コレステロールを下げる薬処方(定期的に一生通って下さい)

心臓が悪い→血圧や水分調整(定期的に一生通って下さい)

甲状腺機能が乱れている→甲状腺調整の薬処方(定期的に一生通って下さい)

便が出ない→便を出す来る処方(定期的に一生通って下さい)

眠れない→睡眠剤処方(定期的に一生通って下さい)

身体が痛い(肩・腰・膝など)→鎮痛剤処方(定期的に一生通って下さい)

毎日不安です→精神安定剤処方(定期的に一生通って下さい)


まあまだまだあると思いますが、こんな感じで。

見ていて分かると思いますが、

これらは何故そういう状態になったかという原因に対する対処でなく、

これは高いから下げときましょうという対処療法的な処置であるということ。


結局、治ってない訳だから、一生通う。
だから、医療費は減らないという訳。


患者さんだってアホじゃないです。
治ってないのは分かってます。


でも、治療を拒否したら。
万が一の時、病院にかかれないでしょ。


あと、薬とかやめた時、どうなるか分からなくて不安でしょ。
だから止められない訳です。


あと高齢の方では、医者=神様と盲目的に信じてる方もいます。



そして介護。

介護の内容を分かりやすく列挙すると、身体が動けない人の代わりに、


買い物に行く

掃除をする

料理を作ってあげる

お風呂に入れてあげる

着替えをする

おむつ交換をする


などなど。


一見必要不可欠な内容にも思えますが。。。


家族と同居の人もいます。

介護が必要と言っても、自分で歩ける人もいます。


この辺のラインの引き方は難しいのですが、

実際家族や自分で出来る人でもなんとなく利用している人がいます。

(勘違いしないでもらいたいのは、家族の負担を軽減させるための利用は利用目的に通じていると思います)



結局。

保険費用が安いから、皆利用しちゃうし。

なんとなく継続もしちゃうわけですね。


たとえば介護サービスなんかも1回数百円、月で数千円くらいなら利用するでしょう。

単身者なら、月数千円で買い物や料理してくれりゃいいし。

家族の方がいても、その費用で家事をやってくれるならやってもらおうと思うんじゃないですかね。



個人的には、保険に関していろいろ思ったこともあるし、恩恵にも預かったりしているので、何とも言えないのですが。


まあ、潰れるのを待つしかない感じですかね。



私も病院などの保険期間で働いているときは、医療・保険費って数千円でも高いなと思ってました。

その一方で、数万、数十万を使って、自分の好きなことをしてたりしてました。


アメリカとかに行って、捻挫の治療くらいで数万円とかを経験しない限り、このかけ離れた感じは理解できないと思います。


高所得者の方は大金を健康につぎこみ。

低所得者の人は食べ過ぎたり、飲み過ぎたりして、身体悪くして、保険診療つけになる。


難しいですね。



でも、以上のことを踏まえても。

健康のために、自分の好きなことをやめるって。

無理かなーと。


ってことはやっぱり、健康になる面白いことをやるしかないんでしょうね。

携わる側としては。

話す、聞く、読むだけでも稼げるかも

ちきりんさんのブログをときどき訪問していたのですが、
「価値」という言葉がキーワードとしてひっかかったので、
それがまとまっているであろう本を読んでみました。


本の内容を自分なりにまとめると。

人はどういうときに物を買おうとするのか。
いくらで買おうとするのか。
どういう理由で買おうとするのか。

というような物を売り買いする場でその基準となる「価値」について。
そしてその場となる「市場」について書かれている感じがしました。


そしてその「マーケット感覚」と呼ばれるものがどういうのものか、
どうやって身につければいいか、
を豊富な具体例で語られています。


「マーケット感覚」を考える材料として、

全日本空輸ANA)の競合相手は航空会社だけ?

・自動車が売れなくなったのはお金の問題だから?

・取得が難しい資格(医師・弁護士など)で食えるのか?

・婚活市場、お見合いサイトでいいの?

・ダイソンの掃除機はサイクロン方式がすごいから売れてるの?

・英語はビジネスに必須のスキル?

・子供の病気に公的制度は有用?

世界遺産の価値は?

・相場より高値で買うことはだまされたということ?

羽田空港で国際便が導入された理由?

・65歳以上の人口比率が49%の山間地域で、燃焼2億6千万円、年収1000万以上稼ぐおばあちゃんがいる秘密は?


などと具体例の中に、おーそうだったんだと頷く内容があります。

たぶんマーケティングとかいうことを勉強していたり、商売をやっている人にはよく耳にする内容が並んでいます。

勤め人のときに読めば、考え方が変えられるかも知れません。

「マーケット感覚」という目に見えない感覚を豊富な具体例の中で感じていく、そんな感じです。


さて、この本を読んで私がいくつか思い出した価値観の転換となったことがあります。

それは何かの本で読んだのですが、「返報性」の法則というもの。

よく知られている言葉となってきましたが、「人は誰かに何かをされると、そのお返しをしたくなる」といったような法則です。


これを聞いた時に、いろいろなことがかなり腑に落ちました。

本当の解釈はどうだかわかりませんが、物に限らず、すべての価値は対価交換で説明できるということ。


若い頃は「面白いことを言えること」「物知りであること」「なんでもできること、こなせること」あたりがかっこいいことだと思っていた時もありました。

実際これらは価値のある要素ですが、それだけではないのですよね。

私の先輩で、いつもニコニコしてよく話は聞いてくれるけど、上記の要素はそれほどでもない人がいて。
でもその人は皆に好かれていて。

これが今なら、その先輩は「人の話を上手に聞くこと」「ニコニコしていい雰囲気を作り出すこと」という価値を持っていたのだと解釈できます。

そして、その先輩に美人さんが寄ってくれば、「美」と上記の価値の対価交換。

頭がいい人が授業ノートをテスト前に持ってくれば、「知識」と上記の価値の対価交換ということです。


恋愛という不可解な人間関係に関しても、双方が相手にどういう価値を与えているか、どちらの方が強い勝ちを与えているか、などでパワーバランスが理解できたりしました。
(もちろんそれだけではないですが)。


この本で言っている「価値」というのは、上記のように目に見えない物であったりもするし、

またある人にとっては価値があっても、別の人にとっては価値がなかったりもします。


「授業ノート」は勉強の出来る人にとっては無価値だし、ノートを理解できない人にも無価値だけど、授業に出る時間がない人には価値のあるものかもしれない。


「価値」は自分の中にあっても、気付いていないものもあるかもしれない。

本書では、日本のお母さんが普通に作っている「キャラ弁」のようなものが、外国では高価値だと評価されている例があげられています。


人が物を買うときに、物にどんな価値を見出して買っているのか、
スポーツを見るとき、何に着目してみているのか、
ボランティアをするとき、どういう理由でやっているんか、

などなど、価値を考えて、それを商品化して市場に出して見る。

いろいろな見方から考えることが必要ということですね。
結論は月並みですが。。。


さて表題についてですが、

話す→講演会
聞く→キャバクラ、スナック
読む→声優によるセリフの吹き込み

として稼げますよてな感じで。

口を使えばボケない

私は医療→介護→在宅→地域という感じで仕事が変遷していますが、後半になるほど女性の比率が高くなっていきます。
(はり灸なんかも学生は女性が多い)


食事や会議など女性が集まる所での話を聞いてきて、かつては違和感を感じました。


始めは病院のナースステーションでの申し送り。
申し送りとは、スタッフが入れ替わる際に情報の伝達を行うことです。


リハビリのスタッフの申し送りは、誰だれはこれくらい歩けて、身体の動きはこれくらいで、具体的数値はと、だいたい共有するのに必要な事項をポンポンと言っていって、1人1分くらい。
新しい患者さんや、問題のある人だと長めに報告したりしてました。


ところが看護師さんがする申し送りは全部で1時間以上。
その間話している人と聞いている人は業務からは外れる。


どうも話を聞いていると要点を決めずに、各々が思うがままにどんどん話しているからだと気づきました。
はっきりいって報告というより雑談の延長線上にあるように思えました。


さてそれから介護や在宅と仕事が移っていき女性の比率が高くなり、一緒に仕事をするようになって気づいたことがあります。


リハビリの場合は担当制なので、ある1人の患者さんの経過は基本は担当者のみが追うことになります。


介護・在宅の方に入ってくると、複数の患者さんを複数のスタッフで見ることになります。


そうすると、たとえばスタッフさん同士の仲が悪いと。情報の伝達がうまくいかなくて、仕事に支障が起こるのです。


そして私見ですが、男性は嫌いな相手がいても仕事上は仕方ないと本音を飲み込み、必要なことは伝えたりとかするのですが。
(ただ男性の場合は、個人間の争いになると駆け引きとかありますが)


女性の場合は嫌いな相手がいたときに仕事上仕方ないと割り切れない人がまあまあいる感じがしました。
すると仕事が回らなくなるんですね。


つまり、要点のみを伝える伝達でなく、患者の話からちょっと方向がそれて自分の家族の話に飛んだり、自分の好みの話に飛んだりだのするのは無駄な作業ではなくて、お互いをよく知って、仕事をスムーズにするためだと理解出来ました。


会話の目的としては
1論理を戦わせて、より新しい考え方を導き出す
(一般的に男性が好きな解決を志向する方向性、無意味に難しいこと言うのが好きなだけの人もいるが[苦笑])
2情報の共有をする
3会話という共通の時間を過ごすことで仲良くなる。
4会話自体がストレス発散などの目的となっている


4に関して男性の場合は、割りと自分の趣味や好きなこと、生き方あり方人生論みたいなのが好きで。

女性に関しては、自分の話をひたすらするのが好きな感じがします。


昔は女性の会話を聞いていて疑問に思ったのは。

片方がひたすら自分の話をしてもう片方が相槌を打つ。

話し終わると話すのと聞く側が入れ替わる。

その間に自分の考えと意見とか(先程の番号で言うと1番の部分)は挟まない場合がある。

これなら人じゃなくて相槌ロボットを用意すればいいんじゃないのと思ったことがありました(笑)

まあ実際は人の話を聞くのも技術がいると分かりましたけど。


だいぶ話がそれて表題のボケないの話ですが。

上記の話から分かるように女性はやはり自分の話をガンガンしているうちはボケないなー、と経験的に思いました。

男性はちょっと違うんですけどね。


結論としては、よくあるお話なんですが。

高齢者の方で、もっと運動したほうが、趣味を持ったほうがいい、ひきこもらないで外に出た方がいい、身の回りのことは自分でやるようにした方がいいと、皆いいますが。

私の意見としては、女性の高齢者はまずしゃべらせた方がいい。

これがここ最近で気づいたことです。

肩こりは意識で治るのか

肩こりは実は不思議な症状だと思います。
まあ単純なものほど、実は奥が深いというのは何にでも言えることで。


大体一般的な認識だと、
肩の筋肉が固い。
だから固いものをほぐせば治る。
マッサージに行く。
体操する。
100円均一で買った棒などでグリグリするとか。


でも私の認識としては。
肩が固い人でも肩こりだと思ってない人もいますし、
肩が固くない人でも肩こりだと思っている人もいます。


細かく書いていくとキリがないのですが、
ここで書いていくことは意外と目に見えることです。


実は最近武道を習い始めまして。
武道と言っても、殴りあったり、蹴り合ったり、投げ合ったり、関節をきめたりとかではなく。
ちょっと合気道に近い感じなのですが。


そこの稽古は面白くて。
身体の余計な力を抜いて、自分が垂直に落下(ここの所が文章では説明が難しいのですが)すると、勝手に相手がすっ転ぶというものです。


さてそれがなぜ肩こりに関係があるかというと。
肩の力が抜けてない人って意外に多いということ。
実は私もそうでした(笑)


相手に自分の肘から下をもってもらって、
不意にその手を離す。
その手が自然落下しないんですね。
大体自分の力で落下を止めてしまいます。
その時点ですでに自分の肩に力が入っているということです。


そして立位で力が抜けている状態をつくって相手と接して、
相手と自分がひとつにつながっている状態を作って
相手が自分に寄りかかっているような状態を作って、
自分の力をストンと抜けば、相手は寄りかかってる支えがなくなり、
勝手に転ぶという寸法です。


肩の力抜きですが、
立位で肩を意識してゆっくり力を抜いていくと、
大体今の位置より5〜10cmくらい肩が下に落ちます。
結構多くの人が通常の位置より上がっているので、下がりますよ。


武道の先生の話ですと、
人は必要以上に手ばっかり使いすぎるとのこと。
そして身体に不必要な力が入ってしまうようです。


実はこの辺りの身体の使い方が肩こりに関係すると思います。
(このこと意外にもまだいっぱいいろんな要素はあると思います)
これは目に見えるので、分かりやすいです。


いかに脱力するかということ。
でもそれと関係あるかどうかは別として、
マッサージは気持ちがいいので、なくなることはないでしょうね。

肉・卵・チーズだけでいいのか

「野菜中心」をやめなさい ~肉・卵・チーズのMEC食が健康をつくる

「野菜中心」をやめなさい ~肉・卵・チーズのMEC食が健康をつくる

久々に書評です。

今までに体重制限とか、血糖値コントロールとかの食事療法に関するものには必ず「カロリー」というものが登場しました。

この本ではそもそも「カロリー」と体重や血糖値などは関係がないことをバッサリ切っています。


さらに巷でよく使われる「ヘルシー」という言葉。
野菜を食べろ、玄米がいい、スムージー、低脂肪、食物繊維など身体に良さそうな言葉もメディアと企業による広告が大きく、根拠はないとさらに切っています。

結論は「肉」と「卵」と「チーズ」だけ食べて入れば、必要な栄養素が得られる。
必要な栄養素とは、タンパク質・脂肪・ミネラル・ビタミン。
ここには炭水化物は含まれていません。

それどころか炭水化物は糖であり、糖質は身体で作り出すことができるので、炭水化物も糖質も取る必要なはないと言っています。


炭水化物・糖を取らなくていいということは。
ごはん、そば、うどん、そば、パスタ、ラーメン、パン、いも類、お菓子、揚げ物の衣などなど。
およそ外食の大部分と、スーパーやコンビニで売られているものの大部分は必要のないものということになります。


この本の著者は離島で医療をしていた医師で、脳卒中や心臓病などの患者に対し、本土からのヘリコプターが救急対応できないことに悩んでいたそうです。
そしてそうならないための予防の医療に興味が向かうことになります。

本の内容で面白いのは、今までの健康法が間違っているということをそれぞれ根拠となるものを元に説明していること。
引用は、実験のデータや医学論文などです。
歴史を知ることは重要だと感じます。

そして文章の至る所に実際の患者さんの例、こういう食生活をした結果、血液データがどう変化したかなどが示されています。
症状の改善も、頭痛やめまい、倦怠感、生理痛、生理不順、心のもやもや、アレルギー、皮膚の炎症などいろいろ挙げられています。

文章は専門用語が少なく、とても読みやすいと思いました。


個人的な考えとして。

以前に糖質制限の本を読んだ時に納得したのは、人間が穀物を栽培し始めたのが、人類が登場してからの歴史を考えると非常に短いこと。

(500〜600万年前に人類が誕生したとしても、穀物栽培は数千年前くらい)

それまでは肉食(魚)+わずかの菜食であったということ。

栄養素を分解する消化液は糖質(炭水化物)は少なく、タンパク質が多いこと。

実は主食である穀物(ごはん、パン、麺類)は必要とは言えないのでは、という説明が腑に落ちました。


さらに脂肪についても、脂肪はいくらとってもよくて、皮下脂肪や内臓脂肪は糖が分解しきれない場合に脂肪として蓄えられるとのこと。

実は脂肪ってホルモンやら細胞成分やら必要なものだと思っていたし、脂肪がないと肌がしわしわになるのでは、と疑問にも思っていただけれど。


糖質制限はちょこちょこ実践していて、ここ1年位は1日にごはんを食べない日も多いです。
「肉・卵・チーズ」も少しづつ実践しています。
ごはんなどに比べると、もっともっと食べたいという感じが少ない気がします。


もっといろいろな変化が出たら、改めて報告したいと思います。


ただこの食事法の欠点の1つは。
穀物に比べると肉・卵・チーズの価格が高いということ。
食欲が減れば、食事量が減るから解決するらしい流れだが。。。

そもそも穀物の生産によって、食べ物が蓄えられて、人類が文明を起こしたと考えると、完全に穀物を断つというのは、人口増加の流れと逆光してるかも。


考え方としては面白いと思います。
糖尿病で悩んでいる人は試すべきだと思います。
糖尿病については、またどこかで書きたいなと思います。

鼓膜が破れたという前回の記事からさらに約3週間、久々の更新です。

前回の記事から1週間後。大体発症から5週間後で、耳の聞こえ方が大体戻ってきた感じがしました。

耳の穴に指を突っ込んだ時に、両方ともに同じような音が聞こえたので、鼓膜が戻ったと判断しました。

(これに限らないのですが、身体のことで疑問があって、左右対称にあるものは、左右の比較がてっとり早いですね)


その後も食後に空気が胃の方から上がっていく感じがして(げっぷみたいな)、耳の方に響いた時の痛みが残っていました。

それが取れたのは、外で飲酒をした時に、ふと耳の中の空気がパチンとはじけたような感じがして。

それからその痛みもなくなりました。

痛みもなくなりましたし、耳栓をしないで入浴・シャワーもしています。


ほんとにときどきふとしたときに、耳が響く感じがあります。

結局脳にはまだ、その時の耳の状態の記憶が残っているんだと思います。

その記憶、いわゆるよくいう所の「古傷」がなくなったときに完治となるのでしょう。

一般には生活で気にならなくなったら、治ったと言えるのかもしれません。





追記
この後1か月くらい経つ頃には、もう耳の違和感なんて忘れました。
あまり気にしすぎるのは良くないということですね。

鼓膜が破れた→治った

こちらの休眠していたブログを久々に復活させました。

こちらでは、いろいろ自由に書いていこうと思います。

今回自分がものすごく困った経緯から、鼓膜が破れた経験談を書きます(個人的一体験談として)。

子供の経験談は多いのですが、大人の経験談は意外とそこが知りたいという部分がないので、参考になればと。

かなり長文です。

そして詳細に書きたいので、横道にもそれます。



今年の3月11日に鼓膜が破れたのですが。

原因は。。。耳かきです。



自分でも何が起こったのか分からなかったのですが。

アッと思ったとき、ズボっとかなり奥のほうまで刺さった感がありまして。。。

鈍い痛みがあって、瞬間的にやってしまった、と思いました。



さて、ここで冷静にゆっくりと耳かきを抜けば良かったのですが。。。

とっさにそれはできず。

一気に抜いてしまいました。

(これでおそらく穴が広がった)

抜いた後、トンネルに入ったときの「ゴーッ」という音がして、これはやってしまったなと。

あとで知ったのですが、耳かきは耳かき器でするものではないらしいです。

日本では、猫耳つけた耳かき屋さんとかあるのにね。



耳が破れたときの不安感というのは、体験しないと分からなくて。

(これは目とか鼻とかもそうだと思う)

鼓膜は自然治癒すると書いてあっても。

1ヶ月、2〜3ヶ月、でもそれは回復したからブログとかに書いてるんで。

回復しなかった人はそのまま人にも伝えないんだろうなーと。

現にしょっちゅう海底に潜ってる同級生がいて、こっそりと実は鼓膜が破れたままと打ち明けられたことがあります。



耳が聞こえにくいというよりは、耳鳴りと耳が詰まった感じが不快と不安なんですね。

(しいて言えばプールで耳に水が入ったままな感じが近い)




さて、その翌日は木曜日で耳鼻科は軒並み休み。

仕方ないので病院に行きました。

本当に10年ぶりくらいではないかな。

木曜はおそらく病院の先生も休みなので、非常勤で木曜のみの先生でした。

それにしても、病院は待つねー。

内情は分かるけど、これは通うのは大変だ。



曜日の関係で非常勤の先生でした。

問診の時、一度も目を合わさなかった。

話もたどたどで人見知りのおじさんみたいな(笑)。





写真見て、大きな穴が空いていると。

どのくらいですかと聞くと「1/5」と。

「それは厳密でなくて、鼓膜の面積あたりのってことだから」指差しながら。

「どれですか」と聞くと、「さっきいったでしょ、これ」と切れられる。



そして、説明。

・鼓膜が再生するまでほっとくしかない

・1ヶ月位で再生する

・再生しない場合は手術になる。


ちょっと驚いたのは、当然聴力検査をやると思ったらやらなかったこと。



そのまま診察室の外に出ると看護婦さんがフォローで説明してくれました。



薬はビタミンB12と消炎鎮痛剤。

ビタミンB12だけ4日間飲んだ。



4日後、再診。

今度は常勤の先生で、しっかりこっちを見て説明してくれました。

ただ状態は変わらず。

やはり1ヶ月待つだけとのこと。

今回は聴力検査もしてくれた。



画像を拝借しました。

難聴(耳が聞こえにくい)には、2種類ありまして。

1つは耳の穴から伝わっていく経路。

鼓膜というのは太鼓みたいなもので。

太鼓の膜(鼓膜)に振動が伝わると、奥の骨を通じ、さらにその奥(内耳)へと振動が伝わり。

内耳から神経に刺激が伝わって音が聞こえる。

この機構によって、音が増幅されているという緻密な仕組み。

この経路のどっかがやられるのを伝音性難聴(でんおんせいなんちょう)という。



それに対して、耳の奥(内耳)にある神経細胞が直にやられてしまって聞こえない場合がある。

これを感音性難聴(かんおんせいなんちょう)という。

神経はやられてしまうと再生しないのでこっちは深刻。

突発性難聴とかはこっちですね。

内耳の方はカタツムリ型の蝸牛という聴力器官以外に、前庭や三半規管という回転運動やバランスを司る器官もある。

だからこっちがやられると、めまい(車酔いとかそう)とか吐き気がする訳で。



さて音が伝わる経路は2経路あって、

鼓膜の方から伝わっていく経路(こっちが伝音性難聴の経路)と、

頭の骨に音の振動が伝わっていく経路(こっちが感音性難聴の経路)がありまして。



聴力検査でそれらの2つの経路の音が聞こえるかを見るのですね。

僕の場合は鼓膜の方の経路のみ聞こえが悪いと思ったら、

検査結果は骨伝導の経路の聞こえも悪いようで。

先生は耳の神経細胞が死んでしまう可能性を考えて、

ステロイド(炎症止め)、血流改善、薬によって胃があれない薬、痛み止めの4種類の薬を処方してくれました。



聴力検査は、ヘッドホンをして、いろいろな周波数の音が聞こえてくるので、

聞こえ始めたらボタンを押して、聞こえなくなったら離すという感じ。

昔学校とかでやったけど。

これは初めて(かなり久しぶりに)やると、音を押すタイミングが分からなくて、

あ、なんとなく聞こえるような気がするけど、これは押すべきなのかと迷ったりして。

だから検査も厳密ではなかったかもしれないと思いました。



診察後に、携帯電話で時報を聞いたり、自分で声を出してみて左右の差を比べてみたけど。

耳が詰まってる感じが強いから聞こえにくい感じがするだけで、

そんなに聴力に違いはない気がしたんですよね。



まあ先生の指示に従って。

薬を飲みました。

ステロイドを飲むのは初めてでした。

リウマチの患者さんとか飲んでたりとか、さんざん見たけど。

私の場合は身体がかゆくなりました。

先生は離脱のために、1日3回→1日2回→1日1回と徐々に減薬するように処方してくれました。



それから1週間後(発症後10日)。

毎日携帯電話の音の聴き比べ、その他の音の聴き比べ、耳に指をつっこむ(鼓膜が破れた方は「ゴーッ」という音がする)、聴診器で聞こえる音を比べる。

などなど、いろいろ聴き比べていました。



でも耳の閉塞感や聞こえ方みたいなものはあまり変わらなかったような気がしました。

たぶん変わってないだろうと思い、病院に行っても手術の提案をされるくらいだと思い、もう少し待ってみることにしました(再生に1ヶ月と言われましたし)。



さてここでなぜ病院にも行かず、私が不安にならなかったかというと。

以前視力の矯正手術をした際の経験で。

身体に変化が起こってきたり、状態が安定するのにはある程度の時間がかかると思っていたからです。

そもそも薬は炎症を抑えるもので、鼓膜の再生を促進するものではないので、1度検査した以上待つしかないと割り切れたんですね。

ステロイドも5日間飲み続けて、ほとんど変化を感じなかったので、これ以上飲んでもしょうがないかなと。

ならば病院に行ってもしょうがないかなと思ったのです。



それから病院の先生に注意された、入浴の際に耳に水が入らないようにすることだけは注意しました。

水が入ると中耳炎になって悪化するので。

最初は耳栓をつけて、耳を下に向けてシャワーを使っていました。

後にティッシュを丸めたのものにしました。

そのくらいでも水は入らないですね。



最初は不安だったのでシャワーの方向とか気にしてましたが、だんだん気にしなくなりました。

入浴後にティッシュを抜いて、耳のなかに乾いたのを入れて、水分を拭きとったくらいです。



タンパク質を摂取したほうがいいという話もありましたが、特に気にしませんでした。

耳が良くなるようにと、耳の方に意識を向けるというのは時々やっていました。

これは施術の際に、意識付けというものの重要性を痛感していたからです。

でもその他にやったことはありません。



発症から3週間までの間。

状態はほとんど変わった感じはしませんでした。

私の場合は、聞こえ方はそんなに変わらない。

ただ耳の閉塞感や耳鳴りがあったので、破れたほうが聞こえにくいという感じ。



耳鳴りは、圧によって変化しました。

閉じられた部屋、人の密度などによって耳の中の「ゴーッ」と鳴る感じが変わるんですね。

それで話し声が分かりにくかったりします。

耳の悪い人の気持ちが本当によく分かりました。



それから耳や鼻など穴の空いている感覚器官というのは、気圧などによってすごく影響を受けることも感覚として分かりました。

頭痛などもこの延長線上で考えられるかもしれません。

(私は大丈夫でしたが、この耳鳴り感で頭痛が起こりそうな感じがします)

腰痛や膝痛もやはり気圧が関係ありそうですね。



あとは静かな所にいくと、小川が流れるような音に変わります。

夜になるとさらに聞こえやすくなります。

あとは寝るときの頭の向きで、耳の閉塞感が変わったりとか。

いろいろ試してみました。



1つだけ意識していたことは、絶対耳は元に戻る、とそれだけは信じていました。

これは腰痛なんかと同じなんですよね。

治らないと思ってると治らないんです。

科学的な話ではないですが。



3週間もすると、不都合な状態にもだんだん順応してきましたが。

その後で変化が起こりました。

ゲップをすると耳の鼓膜のあたりに痛みがでるのです。

これは普通の人だと、「痛いから悪化した」と考えるかもしれまえんが、私はそう思いませんでした。



私は自分が痛みの治療をし始めてから、「痛み」=「身体の変化のシグナル」と捉えていたので、これも鼓膜になんらかの変化が起き始めたのかなと思いました。

それから4週少々、今ブログを書いているときも続いていますが、痛みは減少してきました。

またそれと同時に、ときどき耳の閉塞感がなくなってクリアになるようになりました。

密度の高い所に行ったりとかすると、また出てきますが、閉塞感がなくなる時間の割合が増えてきました。



そして約1ヶ月たって(再生の目安と言われた)、本日久々に診察に行ってきました。

「聴力検査の」1週間後に来る予定でしたよね」と看護師さんに言われましたが、怒られはしませんでした。



聴力検査。今度はやり方もばっちり。

結果も左右差なく正常。

鼓膜。かさぶたみたいなのがあるけど、95%くらい元通りになっているそうです。

自分の感じと検査結果が一致している感じですね。



何だかんだ言ってもほっとしました。

ちなみに私の鼓膜の穴は1/5というもののそこそこ大きかったのですが、耳の奥の細胞(内耳)の方向に穴が空いていたのではなかったので、すごい重症ではなかったようです。

まあそれもこの結果になったからですけどね。



私が視力矯正の時と今回のケースで大切だと思うのは、

「気にしないこと」「絶対良くなると思うこと」つまり気にしすぎず「待つこと」だと思います。

他の症状と同様「ストレス」が最大の増悪因子だと思ったので。



そうそう鍼治療なんかも自分でやってみましたが、これはまた別の所で書ければと思います。

ちょっとした変化を実感しました。



その後の経過については、1ヶ月後にもう1回病院に行くので、また書きたいと思います。




最後に。

医療費(保険診療)って本当安いなーと思いました。

私はほとんど保険の恩恵に預かる機会があまりなかったので、今回初めてそう思いました。


追記
それから1週間後の経過
http://d.hatena.ne.jp/hiro2315/20150507/1432002064
分かりにくいのでリンクを貼ります。