都知事選
新しい都知事選の結果が出ました。
舛添要一氏が圧勝。
自民党と公明党からの票に加えて、無党派層からの票も多く獲得したようです。
枡添氏はインターネットでちょっと検索すると、お金の問題や女性問題、母親への介護関係での家族問題、実姉の生活保護の問題など、いろいろ否定的な要素が出てきます。
なぜ今回の選挙で圧勝できたのか。
1つは細川護煕氏の立候補にあるような気がします。
これによって宇都宮氏と細川氏に票が分断してしまいました。
枡添氏の得票率は40.2%、宇都宮氏が20.2%、細川氏が19.6%です。
両候補者の得票数を足せば、大体枡添氏に匹敵します。
それから広報活動。
枡添氏は元厚生労働大臣の経歴と介護関係のアピールで高齢者からの票を獲得できたそうです。
高齢者はテレビからの情報がほとんどですからね。
なんとなく知名度の高い人っていうイメージもあると思います。
あとは今回は誰にしていいか分からないというような雰囲気(もしくは作り出された雰囲気)。
それによって選挙に興味がない層の投票所への脚を重くしたと思います。
たまたま大雪も降ったりして。
得票数が少なくなれば、組織票の割合が大きくなり、支持層を持ってる人が強くなります。
今回僕は家入一真氏の立候補に注目していました。
詳しく調べたわけではありませんが、彼のページを見たら、有権者からの政治に対して望むこと(twitter経由とかで)がいっぱい書かれてました。
そこには原発やオリンピックと離れて、保育児童の話や、若い人の仕事に関する話など身近な意見がいっぱい書かれていました。
政治は政治に関して勉強や経験してきた人がやるべきで、さしあたり立候補して当選してから勉強するなんて、とんでもないと昔は思っていました。
でも今はそうは思いません。
なぜならば、政治家が訴える政策と現場のニーズに大きな隔たりがあると感じたからです。
これはどこの業界にも言えることなのですが、その世界に精通している人達ほど、一般の人が希望していることを知らなかったりします。
たとえば私の業界だと、「骨盤矯正」みたいな言葉が結構独り歩きしてたりしますが、骨盤矯正が実際に可能か、効果はどうかは別として、治療院に来る人は骨盤矯正をした結果自分の問題が解決されるかどうかに興味があるのであって、それ自体に興味があるわけではない気がします。
でも同業の間では、自分はこんなに技術を極めたぜ、みたいな部分が強く出る風潮があります。
話しがそれましたが、今回の選挙は東京都とはいえ、国政選挙でなく地方選挙な訳です。
大切なことは、実際に住んでいる人たちがどういうことを希望していて、その多くに答えていくことが政治家の務めだと思います。
オリンピックだって東京で開催されれば、それは応援したいと思いますが、一般の人の希望ってそこが一番ではない気がします。
介護が大変、保育所がない、仕事がない、食費が上がる(消費税)そんな感じではないでしょうか。
そう考えると、実際に都民の声を聞いて、それを公開していき、一緒に政策を考えようという家入氏の方法は画期的です。
またネットで選挙に当選することが分かれば、選挙媒体もウェブ上の比率が高くなります。
そうすると選挙費用は大幅に減少されるのではないでしょうか。
ただ現在は高齢者の大部分がスマホや携帯電話やパソコンを自由に扱えないのが現状なので、まだまだ難しいとは思われます。
まとめると今回の選挙は
①得票率を下げることで組織票を有効にする
②主として選挙に行く中高年から上の層(特に高齢者層)をとりこんだメディア戦略
あたりが結果に出ているのではないのでしょうか。
ちなみにメディア戦略が主要4候補者と絞って、無党派層を全く相手にしなかったことも付け加えます。
もし家入氏がテレビで報道されて存在を知られれば、高齢者の中でもインターネットをやってみようという人が出たかもしれません。
そうすれば、ネット関連の需要が高まり、消費が増大する。。。とか。
主要4候補者に絞込み、対立候補の票を2方向に分散させ、得票率を下げる。
まだまだ世の中の大きな流れが変わるのには時間がかかりそうです。