鍼灸院のブログ

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POCO A POCO

POCO A POCO(ポコ ア ポコ)。
スペイン語で少しずつ、という意味です。
英語だと、
STEP BY STEPですかね。
語呂がいいので気に入っています。

某漫画からの引用ですが、
「走っているときは自分がどれだけ遠くまで来たかはすぐ気付きます」
「しかしゆっくり歩いて進んでいくと、いつの間にか遠くに来たことに気付きません」

アルコール依存症への説明だそうです。
自覚なくゆっくり進んでいく酒への依存の恐怖をあらわす話しだそうです。

この表現は、あらゆることに関して当てはまっているなー、と思います。

たとえば、生活習慣病といわれる病気。
糖尿病とか。

すっかり仕事が忙しくなって、夜が遅い。
夜が遅いけど、その後飲みに行って酒を飲みながら遅い夕食。
運動などする暇はない。

血液検査で血糖値が高くなった。
気をつけなければ、と思いつつそのまま過ごす。

ある日、目が見えにくくなる。
予想以上に糖尿病が進んでいて合併症が出てしまった。
という感じに。

糖尿病の場合は、血糖値とかヘモグロビンA1Cとか指標があるのですが、
おそらく年に一度の検査くらいでしょう、見るのは。

体重が増えていくのもそうだと思います。
私も3年前くらいより5〜6kgオーバーしています。
きっかけはたぶんお正月。
数年前のお正月に食べ過ぎたなーと思い、
それからだらだらと進んで、いつの間にか増えていたみたいな。
最近まずいと思い、毎日ヘルスメーターに乗るようにしました。

食習慣の改善とか、運動とか、地道な努力はなかなかできないものですよねー。
結果も見えにくいし。
でもダラダラ食べる飲むとか、悪い習慣は地道に継続できてしまうものなのですよね。

そうして積み上げてきた結果の症状に対して、速攻で治してほしいと思ってしまうのも人の心です。

結局は何でもPOCO A POCO。少しづつ積みあがっていくというものなのですよね。

ちなみに宣伝という訳ではないのですが、マッサージとか鍼灸とか、様々な効果があると言われますが実際どれだけ効果があるのか、ブラックボックスの所はありすぎると思います。

ただ身体がやわらかくなる→血流がよくなる。のは間違えないでしょう。
まあ運動をするだけでもいいのですがね。

何らかの形で地道に血流を改善していく位でも、十分病気の予防となると思います。
あとは自分の身体に対して関心を持つようにもなりますしね。

そうそう、このゆっくり進むと遠くに来たことに気付きませんというのは、集団に所属するときにもある話しで。

たとえば、ある会社に入ったばかりのころ、接待費と称して夜の歓楽街で遊んでいる先輩達を見て、「何かおかしくないか」と思ったとしても、何回か参加しているうちに徐々に「あたりまえ」と思うようになり、いつの間にか自分も後輩を連れて行くようになるとか。

会社でもサークルでもそうですが、外から入ってきたばかりの頃が一番冷静にその集団を見れているときであって、なんとなくずっと一緒にいると最初の違和感を忘れてしまうということです。

国家の役人になる人だって始めから天下り先のことを考えていたわけではないでしょうし、国会議員さんだって始めから次回の選挙のことばかり考えるようになるわけでもないでしょうし、お医者さんだって始めから患者さんを5分しか診ないつもりでなったわけではないと思います。

結局はいろいろな理由で、所属する集団に感じた違和感に目をつぶりながら、POCO A POCOと日々を進んできた結果、ということなのかもしれません。

最後は少し毒のある話になってしまいました。