鍼灸院のブログ

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筋トレについて

先日のブログでも紹介したとおり、先週の土曜日に私の師である畑先生のドキュメンタリー番組を、TV朝日にて畑先生他数人の仲間と見ておりました。
私、10数年前にTV朝日の番組制作会社にて料理番組のアルバイトをしたことがあり、それ以来の六本木。

放送では今年の夏ネパールの国立公園のあるチトワンのお膝元で、ネパール赤十字のもと行われた巡回ボランティア治療の様子も放映されていました。放送にてアップされていた少年の治療のお手伝いをしていた私が、思いもかけず結構メディアに映りびっくりでした。

さて、表題の筋トレに関して。
世の中には、こう来たらこう返す的な定型的なやり取りがいくつか存在します。
そばにはわさび、うなぎに山椒、ラーメンにニンニク。
髪型が変わった女子に、”その髪型かわいいね”的な。

病院にかかる高齢者に対する殺し文句が、
「まあ年だからしょうがないね」。
これって、個人の個性を全く無視した、恐るべき台詞なのですが、今だに良く使われています。

筋トレに関しては、
「これは筋力を鍛えるしかないね」
これもよく聞かれる言葉です。

確かにプロ野球などのプロスポーツに関わる人達に関し、筋力というものが不可欠なのは分かります。
けれども、たとえば、1日1kmも歩かないような高齢者にどれほどの筋力が必要なのでしょうか。
別の例としては、箸を使う、洗濯物を干すくらいの生活をするのに必要な握力は10kgくらいあれば十分という話しを聞いたこともあります。

先天的に力が入りやすい私が経験的に言えることは、たいがいの物事は”力を入れる”ことより”力を抜く”ことの方がスムーズにいく場合が多いと思います。

今までになんとなくこのことに気付きながらも、他の多数のリハビリ職種の人が行う筋トレを指示し行ってきましたが、最近の私の方針は”力を抜くこと”にあります。比べてやってみると、後者の方が圧倒的に難しいです。

機能低下を訴える人に安易に筋トレ。確かに筋力って分かりやすいし、達成感もあるけど、当たり前のことに疑問を感じつつ、現状に満足せず疑問を持ちつつ、日々の治療に生かしたいと思う今日この頃であります。